今年もファルコムの新作がやってきた。というわけで、黎のシリーズ二作目。完全に前作からの続きで、前作やってないとわからん話になってますが、去年の黎1が割と面白かったので、期待しつつプレイ。
取りあえず今回はクリアだけ。トロコンはする気が起きなかったのでパスです。
改善されたシステム。スピーディに楽しめる
まずはシステム面ですが、黎1の時もうちょっとここがこうだったらなーというのが色々と改善してました。
- フィールドバトルでアーツが使えるようになって、大抵の敵をフィールドだけで処理出来る
- ハイスピードモード及びSクラフト等の演出スキップが実装。なんで1になかったんだ
- 未読/既読がアイコンでわかるようになった。会話の取り逃しが無く安心
特に3番目の未読/既読アイコンはめちゃくちゃ便利に。NPCの会話が進展すると一通り聞いて回る歴代プレイヤーにはとてもありがたい...
その他軌跡シリーズで培われてきたシステム面の良さは引き続き搭載されており、取り返しの付かない要素はダイアログで確認が出たり、バトル面は引き続き安定した面白さです。もうちょっとクオーツの種類あると良かったですけどね。
あまりに雑なストーリー、ローコストが見え隠れする使い回し
で、本題のストーリーなんですが、全体的になんというか、雑。
今作は流行のタイムリープものを持ってきてるんですが、うまく行動すればバッドエンドを回避できるという作りのものではなく、 全てのバッドエンドを一度踏ませてからやり直させる という一本道シナリオ。つまり主人公が冒頭からあっさり死んでやり直していく流れになっていて、あまりに見ていて辛い。せめて、バッドエンドを回避できるよう、ある行動を取っていれば未来が変わる...という作りだったら良かったんですが、全て地雷を踏み抜いて行くシナリオの流れになってます。
最初は物珍しいのでバッドエンド踏んでも「なるほど〜」となるんですが、流石に後半とかになってくると、雑な殺し方でバッドエンドにしてくるので、「もういいでしょ」ってなる。好きになったキャラを蹂躙される気持ちわかって書いてるんかシナリオライター！？一応、チャートマップっぽいのもあるんですが、一本道なので見る意味がない。一番酷かったのは「先に進むにはバッドエンドを一定数以上踏んでね」みたいなメタなダイアログが出たことで、流石にやる気を無くしかけてしまった。
タイムリープ以外にも色々と作りが雑で、これまでも「仲間がおかしくなっちゃったから、殴って落ち着かせよう！」という展開はあったんですが、それが今回めちゃくちゃ多く、また仲間割れか...とうんざりすること多数。敵として出てくる魔物も1と同じ敵の色違いだったりとか色々と省エネな作りになってるのがすごく気になる。
その省エネメソッドのせいで、これは軌跡シリーズ伝統ですが「絶体絶命だ〜」って時に誰かが駆けつけてくれるお約束があるんですが、「駆けつけ要員」に意外性がなく、消去法でこの辺の人かな...と予想が付いてしまう。新キャラ出てくる可能性低いのわかっちゃってるから、「またアンタか」ってなってしまう。今回は新キャラ、過去作キャラのモデリングするリソースなかったのかなあ...それともCVの予算かな？
新フィールドも少なく、黎1のフィールドを続投。まあ、首都に関しては黎1のNPC会話の続きも楽しめるから面白いんですが、探索出来るところがあまりに少ない。ほとんど首都と下水道だけで話が進む。下水道は悪いやつが集まる場所、俺は詳しいんだ。
それでも、黎1で出てきたキャラクターの掘り下げイベントが多かったのは嬉しかったし、空や零プレイヤーならオッとなる展開もあったので、全てが全て悪いという話ではないんですが、全体的に作りが雑、かつローコストが見えて非常に残念でした。
あ、BGMは悪く無かったですよ。全体的には1の方が好きでしたけど。
夢幻回廊再び。お伽の庭城
今回の目玉の1つがこれ。閃2と創にあった夢幻回廊っぽいダンジョン。ストーリー中いつでもログイン出来るVR、みたいな設定で仲間全員で攻略可能。なので、推しキャラでパーティ組んで楽しく攻略しよう！...というハズだったんですが、どうも周回を前提にした作りになっていて、ダンジョンはランダム生成と思いきや数種類から選択、宝箱は入手フラグなし、御褒美トークンを稼げるという感じの作り。
レベル上げがいつでも出来るというメリットはあるものの、特にレベル上げ以外はお金やトークンを稼げるだけで、完全に寄り道構造。一応ストーリーに絡む部分はあるんですが、頑張らなくても良い構造。
で、その御褒美であるトークンを使って何が出来るかというとガチャです。
ガチャ回すのは楽しいのですが、ガチャで出てくるのがプレイヤー達の着せ替え衣装とか、過去作の差し替えBGMとか...全然嬉しくない。一応セピスとかも出てくるんで、その点はちょっと嬉しいんですが、全く要らない着せ替え衣装のためにダンジョン回るのとか私は悲しい。一応庭城を最後までクリアするとちょっとした御褒美はあるので、少し救われはしますが。
主人公に犬耳とか付けて着せ替え楽しむのが好きな人もきっと居るハズなので、そういう人には良いコンテンツかもしれません。
ミニゲームと水着イベントは必要なのか...
ミニゲームと、またしても水着の女の子と遊ぶイベントが出てきた。
- シリーズ伝統の釣りが復活！！(ギャー
- 釣る工程が楽しめるようにミニゲームが追加(いらない
- 最大サイズを釣るのガチャすぎて大変(ミニゲームのせいで時間がかかる
- だったらそもそもタイミング良くボタン押すだけのガチャだけでよかった
- 後出しジャンケンでボタンを押すだけのバスケ
- 勝ち方がわからない、いつの間にか勝利して全然嬉しくないカードゲーム
- ゲーム自体はラストカードっぽいけど、2vs2でチーム戦やった時の勝ち負けが全然わからない
- 閃のVMとかのが戦略性あってよかった(元々別ゲーなのでそりゃ完成度高いんだけど)
- クイズはマニアックで面白いけど、バリエーションが少ない
- 水着の女の子引率するイベントはもう勘弁して欲しい
- 実績とか無かったからまだ良かったですね...
とかそんな感じ。かわいい女の子キャラがバスケしてる絵は似合わなすぎてシュールで面白かったので個人的には良かった。水着イベントは好きな人もいると思いますけど...私はいらないです...
今後の展開に不安が残る作品
黎1の時は「今後の展開に期待が持てるスタートを切った作品」と書いたんですけど、2はあらゆるところが雑で厳しい評価をせざるを得ないかなという感じ。悪いところばかりではなく、勿論良い所もたくさんあったけれど、1で期待値を上げすぎたのが裏目に出たのかなあという感想も。
結構酷いこと書いてますが、不満がありつつも60時間遊んで一応クリアまでは遊んでいるので、ゲームとしては楽しめたのかなと。ただ、こういうの作られると次回作が大変心配です。まあ、流石に同じネタは仕込んでこないだろうと思いますが、次回作もこれだと流石に勘弁してくれってなりそう。頑張って欲しい。
