雪の日がつづいていて2月を感じている今日この頃。先日のNintendo Directにて今年の大物ゲームが一気に発表されましたが、なかなか衝撃的なものが多く積みゲーがもっさり増えてしまいました...というわけで、積んでいるゲームをどんどん消化せねばならない状況に。
さて、前回のサクナヒメに続いてこちらも年末に購入したソフト。(年末に買いすぎなんだよな) 難易度がキツめのゲームが続いたので、ゆるく遊べるRPGがやりたいなあ...と軽い気持ちでWOFFにチャレンジ。
見た目もユルそうだし、サクッと十時間ぐらいでクリア出来るだろうなと思ってたら、思いの他濃い内容だったのでした。
雰囲気はユルめでコミカル
WOFFはデフォルメされたFFシリーズの人気キャラが数多く登場する、ゆるーい雰囲気のRPGで、ほぼシリーズファン向けのゲーム。キャラは二等身、ストーリーはコミカル、そしてCVが超豪華。特にCVは大御所が数多く出てきており、この辺は流石ファイナルファンタジーシリーズといった所。
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— すかい🐶 (@skyriser) February 20, 2022
大御所の声がする。
主人公はボケ担当ラァンくんとツッコミ担当レェンちゃんの姉弟2人で、マスコットキャラのタマちゃんがくっついてきます。世界には「予言」なるものがあって、予言に謳われているのが主人公2人本人のことだと信じて、世界の謎を解き明かしていくストーリー。要所要所でFFシリーズの主要キャラ(FF1〜13)が出てきますが、原作の小ネタをちょくちょく挟んできて、かつBGMも原作のアレンジが流れるので、原作知ってれば知ってる程楽しめると思います。
雰囲気はユルくて、UIもファンシーな作りになってますが、普通に漢字は使われてフリガナは振られず...という感じなので子ども向けかと思いきやそうではない感じなのがちょっと不思議なポイント。なんだろう、中途半端感。
原作の城やマップも少しアレンジされて再現されていたりするし、シリーズの要素が悪魔合体(とあるシリーズの国の地下に、また別のシリーズのダンジョンがあるみたいな)されているような設定もあるし、なかなか面白いです。ストーリー自体は全体的にシンプルで、最後だけ駆け足気味かなというのがちょっと気になったぐらいで、後はエンディングの演出がちょっと凝ってるのが良いかなと思ったぐらい。要所要所にアニメも挟まってきます。
曲のアレンジはかなり手が入ってて、以前DFF(DISSIDIA FINAL FANTASY)が出たときみたいな原曲切り貼りした中途半端なアレンジ(?)とは一線を画す感じ。WOFFオリジナル曲も普通に格好いいしね(作曲が浜渦さんです)。サントラはかなりオススメ。
あと、だいたいラァンくんは無理矢理何かしらボケるので、茶番が苦手な人はちょっと気になるぐらいですかね。(私は嫌いじゃないですが)
バトルは戦略的で面白い
WOFFのバトルはちょっと変わっていて、操作キャラは主人公2人だけなんですが、モンスターボールを投げてモンスター(この世界ではミラージュと呼ばれている)を捕まえて仲間にして一緒に戦うことが出来ます。で、面白いのが「ノセノセ」と呼ばれる縦に積み重ねてタワーのように合体できるところ。
最大で主人公を含め3匹までノセノセ出来て、合体した時のステータスが単純に3匹の合計になります。なので、ノセノセしておくのが基本になるんですが、この状態だと3匹分のアビリティが全部使える状態になります。しかも同じアビリティ同士は強化されるので、例えば"ファイア"を持つキャラを同時に2匹ノセノセすると、"ファイラ"になります。回復キャラ、攻撃キャラをノセノセして万能型にしても良いですし、攻撃に特化しても良いという感じ。
ノセノセしてる状態で攻撃を連続で受けるとバランスを崩して分解されてしまうんですが、この状態だとステータスが大幅にダウンするのですばやく回復する必要がある感じ。行動速度も1/3で、HPも1/3になっているので、すぐやられちゃう。また、敵も同様にノセノセしてくる場合があって、ステータスが強化されるので、なかなか手強くなります。
捕まえたミラージュにはそれぞれ固有のレベルがあって、パーティに参加出来る人数に制限もあります。なので、全ミラージュの育成を考えようと思うと超大変です。更に捕まえてきた状態だとレベル1ですからね。必然的にコンプリートには時間がかかるシステムになってます。もうちょっとなんかあればいいんですけどね...
他にも属性相性もあるし、召喚できたりと独自要素たくさん。ラスボス後の裏ボスみたいなのも用意されていて、バトルを極めようとすればトコトン遊べるデザイン。
ただ、クリティカルヒットが「メチャ!」だったり言い換えられてて、世界観にあわせてかいろんな調整かけてるところあるんですが、かえってわかりにくい所も。
細かい不満点が面白さを台無しに
と、まあここまでは普通に面白いRPGだよね。という感想なんですが、折角面白いコンセプト積んでるのに、残念な点が盛りだくさん。
特にUIの動作が全体的に遅く、全ての操作に無駄に時間がかかり、快適とは言いがたい状態。具体的に言うと...
- メインメニューのページ遷移が全体的にもっさりしている
- 最も使うであろうミラージュボードの読み込みや、切り替えが遅すぎる
- L1/R1で前の/次のミラージュへ切り替えできるハズが、リストの並びと異なる順序で切り替わる(一定の法則性はある
- カーソルリピードが遅すぎてなかなか目的の選択肢にたどり着かない
- ページ送りもない
- クエスト一覧などで目的のクエストを選択するのに、すごく時間がかかる
- カットシーンのスキップにはポーズ -> スキップと選択する必要がある
- 更にポーズが早すぎると「スキップ」の選択肢が出てこない
- カットシーンの台詞送りが出来ず、フルボイスを聞かなければならない
などなど。全体的にもっさり。他には、一応PS4番にはバトル倍速モードが実装されているんですがこれが調整不足で、
- そもそもテンポが遅すぎて倍速でないとやってられないぐらい遅いが、バトル毎に倍速ボタンを押す必要がある
- しかもバトルが始まってしばらくしないと有効にならない
- 召喚をすると専用BGMが流れるが、2倍速にしていると音楽の尺にかかわらずブツ切りされる
- 1倍速だと専用BGMが最後まで流れる
とかいう。他にもSEのタイミングがずれてるとか色々。このあたりが改善するだけでもかなり快適に遊べると思うんですが、調整不足かなあ...というところが気になってしょうがない感じ。
また、ストーリー終盤に突然ミニゲームが出てくるんですが、これがなんで作ったの?というクオリティ。完全にランダムなもぐら叩き、出来の悪いマインスイーパー。失敗するとタマちゃんの残念な一枚絵が表示される(なんで?)。無駄に高難易度だし、これは完全にいらなかったんじゃないかな...
調整不足で不満点は多いけど、ファンなら楽しめる良作RPG
言いたいこと全部書いてしまいましたが、FFファンで、コミカル路線が許せるなら楽しめるRPGです。それなりにやりこみ要素もあって戦略もFFの基本に忠実。ただ、調整不足と感じる点が多数あって快適に最後まで遊べるとは言いづらい。そんなRPGです。曲だけは100点なのでもったいない。
一応クリアまでは頑張りましたが、トロコンまでやるか?と言われると快適じゃないのでNG。という感想かな。さて、次の積みゲーを崩していかないと。