Trance Shift 8 - Notes

クルマと温泉とキャンプとゲームと登山、たまにDTM。

すさまじい物量で殴りかかってくるRPG、FINAL FANTASY VII REBIRTH をプレイした

忘れないうちにFF7R2の感想を書いておきましょう。 FF7のリメイク作品であるREMAKEの続編、REBIRTHをプレイしました。 前作の時は全然注目して無くて周りの評価が良いからプレイしてみたらまんまと面白かった!...という感想だったのですが、果たして今作は。

相変わらずアセットの作り込みがすごい...もはや執念か?

ただ、発売日前にも結構色んなゲームが渋滞していて、一週間ぐらい前まで存在を忘れており、更に前作REMAKEのDLCもプレイしてなかったので、 急いでPS5用のTWIN PACK(REMAKEとREBIRTHが一緒になってるお得なやつ)買ったのは秘密です。

前作の感想:

notes.levolution.info

とにかくコンテンツ量がヤバい、めちゃくちゃ時間かかるよ!

前作REMAKEの時も同様でしたが、原作の1シーンをむちゃくちゃ引き延ばして拡大解釈したものがメインシナリオの基本構成になってます。 REBIRTHは、前作REMAKEのミッドガル脱出から先の話になるんですが、例えば原作だと、ミッドガル出た後、街1つあって、牧場行って、チョコボ借りて、洞窟行きますよね。 ここらへんに掛かる時間はまあいうて原作なら20-30分とかで行けると思うんですが、REBIRTHだと数時間ぐらい掛かる、ヘタすると寄り道しまくって10時間かかると言った具合。

じゃあ、なんでそんなにかかんの?という所ですが、今作はマップが超広大になってるから。移動や探索にめっちゃ時間かかったり、ミニゲームなどのイベントがてんこ盛り。 REMAKEはチャプタークリア式のリニアRPGでしたが、REBIRTHはチャプター式は継続しつつも、サイドクエスト超充実!になりました。

勿論、メインシナリオだけさっさと進めようという手段も取れるので、さっさとシナリオみたい人はまっすぐクエストマーカー目指して走れば言い訳ですが、 マップが広いので色んなイベントが...NPCもなんかごちゃごちゃ話しかけてくるし、敵もわんさか配置されてる。1バトルに掛かる時間も長いし、レベルもかなり上がりにくい。 だから、やっぱりどうしても時間かかってしまう構造です。メニュー画面にもサイド要素全部コンプリートしてくれよな!というUI上の配慮もあって、とにかく埋めなきゃ...ってなりがち。

というわけで、めちゃくちゃ時間かかるボリュームあるゲームになってます。

グラフィックやサウンドは相変わらず最高

グラフィックについてはもう見事というしか無いんですが、とにかく今作もアセットの作り込み、種類がめちゃくちゃすごいです。椅子とかの小物、花壇、看板のテクスチャ、額縁付きの絵、照明器具、etc...本当にどれも手が抜かれてなくて、コストのかかり方が半端ない。散歩してるだけでも感動しちゃうぐらい。

また、今作から導入されたパルクールアクションがアサシンクリードライクで良いです。今作でも前作と同じようにジャンプは出来ないものの、簡単な柵とかは乗り越えられるようになったのでストレスがだいぶ軽減されました。ちょっとその高低差は無茶じゃね...?と違和感を感じる所もありますが、まあクラウドさんはアサシンってことにしておきましょう。崖登る時のカメラワークとかアサシンクリードやってたっけ...って思ったぐらい。

フォトモードもアクセスがちょっと面倒ですが、充実してて色んな絶景をカメラに収めたくなります。前作ほどではないですが今作も見所たっぷりです。特にジュノンは是非見て欲しい。

サウンド面は今回も満点で、前作と同じようにめっちゃくちゃアレンジが豪華。それ、バトルアレンジに出来るんだ...ってぐらい原曲が改造されまくってる。FF7メインテーマの前半後半が、それぞれフィールドアレンジ + バトルアレンジされてるのはぶったまげた。前作のゲストコンポーザーの人も恐らく続投している所がありそうなので、サントラが楽しみですね。前作と同じように街の片隅で、FF7のアレンジを野良演奏してるのもちょくちょくあるんですが、こっちもクッソ豪華なアレンジでついつい聞き入っちゃう。

REMAKE程の盛り上がりはないけど、REBIRTHもメインは楽しい

メインシナリオは、怒濤の展開だったミッドガル編と比べれば、今回はミッドガル後のお話なのでまったりイベント多め。デートだのバカンスだののお話が結構な割合を占めるので人によっては面倒臭いってなるかも。私はなった。

前作もだいぶシナリオに関しては豪華なアレンジされてましたが、今回も味付けがしっかりされていて、ジュノン〜コスタあたりのお話は個人的にはめちゃくちゃ楽しめました。歓迎式典のあたりとか。内容については是非ご自身で確かめて欲しいと思うんですが、原作の小ネタをちょいちょい挟みつつも大胆にアレンジされてるお話とかもあって、笑いながら楽しんでプレイ出来る感じ。今作、特にレッドXIIIさんやバレットさんの演技がマジで光ってて良いです。二本足で立つ奴めちゃくちゃ好きです。

今作、ワンちゃん絡みのサブクエがやたら充実。スタッフは犬好きなのかな

あとなぜかわかんないんですけど、今作もやたらワンちゃんが出てきます。みんなお利口でカワイイ。

バレットさんの過去の話とか、コスモキャニオンでレッドがデレる奴とか、結構キャラにフォーカスしたシナリオが展開されるのも今作の話なんですが、どの話も演出が豪華になってて見所たっぷりです。時々セフィロスさんが現れて謎の助言をしていくのも割と演出として良かったですね。

また、REMAKEから出てきたオリジナルキャラもちょこちょこ登場するんですが、これの話とかも面白いの多くて良かったです。盗賊団好きだし、マイフレンドも結構好き。というか、バイク爆発する奴、あれどう見てもマトリックスだよな...?

と、まあここまでは良いんですが...

QTEがイベントを台無しにする

なんでそういうことするの!

メインシナリオには、演出が豪華になっててカットシーンしっかり眺めたい演出が結構多いんですが、カットシーン中にQTEさせられるイベントがちょくちょく登場します。マジで辞めて欲しい。後でカットシーン見返せるみたいな機能あると良かったんですが、基本一度きりなので、ハイスコア狙おうとするとプレイし直すしかなく、スコア狙いだとQTEに集中して後ろの演出が見れないという、最悪な体験になってしまうのですよね。

折角豪華にモーション作ってあるのに、これのせいで後ろ全然見えないシーンがあったので、かなりもにょりました。

広大なマップ、マメなチャドリーくん

今作、マップ自体は結構広いオープンワールドライクに見えるんですが、崖とか障害物でかなりルートに制限があったり、行けない土地が広かったりと実際マップの広さの見た目に反して行ける場所は制限されてます。なので、探索楽しそうだなーワクワク!って最初なるんですが、ここも行けないあそこも行けない...ってのが分かってくると、案外狭く感じてきます。

マップ探索については前作にも居た、チャドリーというNPCがフィールド調査をして欲しい、と色んな依頼をしてくるので、それに従ってマップのあちこちを移動するのがメインとなるんですが、このチャドリーくん、かなりマメな人で、結構な頻度で連絡してくるんですね。依頼を1つこなしたら喋り掛けてくる、街中に居るのを見つけて話しかけたら進捗確認をされる、あげく、彼が担当している依頼の1つにバトルがあるんですが、そのバトルが高難易度だったりするので、だんだんうるさく思えてきて、「チャドリーきらい」ってなってくる。

そんなチャドリーくんを殴りたい気持ちを抑えて、彼に依頼されたフィールド調査をしようとするものの、この調査がどこのフィールド行っても同じで...

  • はしごを登ってファストトラベルポイントを開放
  • 超歩くのが遅いクラウドを操作して、チョコボに見つからないように進むステルスゲーム
  • ボタンをタイミング良く3回押すだけのミニゲーム
  • 一定時間のボタン操作を覚えて、繰り返すだけのミニゲーム
  • 殺意が高い白豚モーグリと、追いかけっこするミニゲーム (3乙終了)
  • クリア条件の厳しいバトル (結構難しい)
  • フィールドごとにしっかり作り込まれたミニゲーム (かなり難しい奴もある...)

だいたいこの辺のどれかなんで...。1つ1つのミニゲームは簡単ではあるものの、フィールド移動したり探索したりするのは楽しいんですが、ミニゲームやりたくて探索してるわけじゃないので、なんか違うな...ってなってくる。まあこの辺は良くも悪くもリメイクゲーム。しかもFF7の中盤だけを切り取って引き延ばしてるので、メインストーリー以外の探索要素を作れるわけもなく(例えば新しい街を作るとかはなかなかやりにくいよね)...ミニゲームだけになってしまったみたいな感じなのかな、という気がしますが、コンテンツの引き延ばし方としては微妙すぎない?って思った。

ちなみにミニゲームは本当に膨大な数が実装されてて、中には面白いのもあります。例えばクイーンズブレイドというカードゲームはルールが単純な割に結構しっかり作られてるので、楽しい。射的も思ったより連射出来ることがわかるとヤケクソで楽しいなど。でも、大半のゲームは一昔前のスマホゲームぐらいのボリュームでまあ1回やったらいいかな...というぐらい。どのミニゲームにも目標スコアというものが設定されており、目標スコアをコンプリートしようとすると結構なストレスを抱えることになるので、この辺もまあ楽しめなくなる前に見切りを付けて遊んだ方がいいですかね。

これだけの物量が1つのゲームとして成り立っているのはすごいけど、別に面白くはなかった

で、総合で考えると、これなんですが...

ここまでの物量というか、こんだけの要素がゲームとして詰め込まれて成り立ってるのは素直にすごいと思うんですが、面白いかというと正直ウーン...というのが今作。REMAKEと同じ、メインシナリオの拡大解釈路線はとても良いと思うし、メインシナリオだけはラスト以外は割と面白かったのですが、代わり映えしないマップ埋めや、質の悪いミニゲームの多さでだんだん面白くなくなるという、これまでプレイした中でも珍しい終わり方をしたゲームでした。だいたいチャドリーのせい。

40時間ぐらいまでは寝る間を惜しんで

  • バトル楽しいな!難易度ADVANCEDでやったろ
  • パルクールあるじゃん!アサシンクリードライクだし、探索全部埋めるぞ〜^^
  • こんな豪華なゲーム、遊び尽くすの時間かかりそうだな〜!楽しみ
  • メイン気になるけど、サイド全部終わらせてからだぞ!

とか、プレイしていたものですが、だんだんと面白さより面倒くささが勝ってきて、

  • ま、また出たチャドリー...
  • ミニゲームの報酬コンプリートは二週目でいいや
  • いや、もうミニゲームはちょっと遊ぶだけにしよう
  • ストレスたまるバトルシミュはもうスキップしよう
  • チャドリーお前もう許さんぞ
  • マップの探索は興味あるやつだけにしよう

と、だんだんプレイする気力が落ちてきてしまい、最後はもうメインクリア出来れば良いやと、かなり嫌々クリアしたのでした。

Twitterにもちらっと書きましたが、

という感じだったのかなと。メインだけやってればもっと幸せだった気もしますが、やっぱりミニゲームの体験がアレで、水増しボリューム感は否めないです。もうちょっとコンパクトにまとまってれば二週目やったりしたと思うんですけどね。この路線で三作目も作るとなるのであれば、たぶんプレイしないと思いますが、この怒りは数年経てば忘れて、「FF7R3楽しみ〜!」って言ってる気がします。我々は原作の思い出を人質に取られてるのだよ...

ぼくもそうおもいます。しばらくファイナルファンタジーはやらないよ...

それにしてもエアリスはかわいいよなァ!