Trance Shift 8 - Notes

クルマと温泉とキャンプとゲームと登山、たまにDTM。

名作リメイク 聖剣伝説3 TRIALS of MANAが割と良かった話 (ネタバレなし)

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聖剣伝説3といえばこのロゴ。上にひらがなで「せいけんでんせつ」って書いてあるのが良い...

5月末にはゼノブレイドが出るということで、めちゃくちゃ楽しみな私なのですが5月はFF7Rを遊び尽くすつもりで買ったものの、結局トロコンが終わってしまってどうしよう...というところにじゃあ聖剣3出てるしやろうって話が舞い降りてきたのでこちらもやるつもりはなかったんですが、勢いでやってしまったので感想でも。ネタバレなしと書いてますが、まあなにせ25年前の作品なのでもはやネタバレも何もって感じはしますけどね...

ちなみにトロコンまでは33時間。短めです。元が元だけにボリュームが少ない。

シナリオもプレイフィールも当時のまま

聖剣伝説3 ToM、オリジナルのスーパーファミコン版からとにかく変わってないんですよ。ゲーム画面は3D化されているし、CVなんかもしっかりついてるので今風にはなってるんですが、ストーリーとイベント、そしてテキストが 全く変わってない んです。リメイク作品ではあるので、多少なりとも着色されているのかな?と思ったんですがそういうのもまったくなく。ホントに、当時のまま。つまり上のSFC時代の攻略本ほぼそのまんまなんですよ。

だから、昔オリジナル版をやったことある人はストーリーをなんとなく覚えていると思うんですが、その昔の知識のまま進める感じ。音楽も音色は変わっているけどアレンジはほとんどされておらず、ちょっと現代風になっただけ。OPとED等、一部だけフルオケになってるけど、ほとんどオリジナルと変わってないと考えて良いです。SEもほとんど当時のまま。

唯一大きく変わっているのがグラフィック。デフォルメされてはいるけど、割と現代風になってて、町の人とかの衣装もしっかり作り込んである。ドット絵からよくここまでモデリングしたなと関心する出来ですが、セリフが当時のままなのでなんか妙な感じ。だからやっぱり、2020年発売のゲームだけどやっぱり1990年代のゲームって感じがするんですよ。だから印象としては「これは紛れもなく聖剣伝説3だ。」という印象です。オリジナルのテイストがものすごく大切にされてる感じですね。

難易度は低め、周回も簡単

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イチオシ妖精といえばドリアードさんですよね。

聖剣伝説3もRPGなので一周するのに結構時間かかるんですよね。6人主人公がいて、3人を選ぶ。キャラの組み合わせでイベントも変わる。パーティに〜がいて〜がいない。みたいな if の条件分岐が結構ある。更に、選んだ3人はクラスチェンジで4つの中から1つを選ぶ。特定のクラスでしか使えない技とか演出がある。これらの組み合わせ考えると、遊び尽くすには何周もして遊ぶゲームデザインなんですよ。とても全部見れない。

オリジナルではレベルの引き継ぎみたいなのもないし、クラスチェンジはリセットできなかったんですが、ToMではこれができるようになってます。なので、違うクラスにしたいとか、2周目は違うパーティで遊ぼう。とかそういったことが簡単にできるデザインになってます。もちろんイベントもスキップできる。とにかく2周目からはものすごい勢いで進められる。

残念ながら特定のイベントシーンだけ組み合わせて見れるみたいなギャラリー機能みたいなのは実装されてないですが、周回が簡単にできるようになっているので一通りは楽しもうと思えば楽しめる感じ。

ボスのギミックはオリジナルよりちょっと凝ってて、AoE設置したり、DPSチェック(=一定時間内に一定以上ダメージを与えられないと大ダメージ)をしたりしてくる。戦闘の難易度は一応「ノーマル」「ハード」とか色々選べるようになってますが、「ハード」でもそこまで難しくないです。FF14みたいなAoE設置が鬼のように出てくるゲームに慣れていれば特に簡単なんじゃないですかね。オリジナルのARPGライクなテイストを残しつつ、現代的な要素も入れてくる。このへんはいい塩梅のバランスしてると思います。当時難しかったジェノアとかちゃんと難しいままですもんね。

あと、リンクアビリティが結構面白くて、キャラごとに状態異常時間短縮~みたいなアビリティつけていけるんですが、リンクアビリティが街の人からひょんなことで入手できたりするので、「あーこの人と話しておいてよかった!」と、街の人と会話するメリットが生まれるのがちょっとうれしかったですね。お前から貰えるんかよ!みたいなのもあるし。

ナンバリングの聖剣伝説シリーズは(4を除けば)アクションゲームではあるものの、一応RPGの体をなしているのでアクションが苦手でもちゃんと楽しめるところが魅力。なので、たぶん今作も難易度が緩めに設計されてるんでしょうかね、と思ったり。

気になるロード時間や細かいSEの違い

ただ全編を通じて気になるのがロード時間。マップもフル3D化してしまったがために仕方ないんでしょうが、随所随所でロードがかかってPS4Pro + SSDでも5秒以上待たされてしまう上、ロード画面がプチフリするのでこれがちょっとストレス。せめてロード画面がキレイにアニメーションしてくれていたらと思うんですが、この辺はもうちょっと作り込んでほしかったポイントです。

他にも、メニュー画面開いてから一呼吸置かないとカーソルが動かないとか、メニューの切り替えに少し時間がかかるとか、そんなところまでスーパーファミコン版と同じにしなくてもいいじゃないとか、細かいところで少しずつ待たされるのがストレスになるところがあります。とはいえ、バグに至るような深刻なものではなく「こういうもの」として理解して付き合っていくしかないんですけど、あんまり気持ちのいいメニュー画面とは言えなかったんじゃないかなあ、と。(デザインは悪くないんだけど、レスポンスが悪いので使いづらい)

あとはここはオリジナルに準拠してほしかったなーって部分が少しずつ。個人的に気になったのは、

  • ぴーひゃら笛が尺八っぽい音になっているけどアタックが弱くて音程がわからない
  • 風の太鼓のリズムが違う (単に連続音になってるけど、もうちょっとリズミカルだったはず)

とかですね。FFTがPSPでリメイクされたらSEにリバーブがなくなった!みたいなのと似てるけど、ものすごい細かいところは気になるは気になります。他の完成度が高いだけに余計にって感じですね。

コンシューマーゲームとして出てくれた事に感謝

もはや世間からそんなもの無かったという扱いを受けている聖剣伝説4に始まり、色んなソシャゲに聖剣伝説2-3のキャラが乱用されていたり(特に3のリースさんだけやたら出張している)、先日の聖剣伝説2のリメイクもバグだらけだったりとか、そもそも新作が出てなかったりと、もはや聖剣伝説ブランドは地に落ちたのでは?と思ってたんですが、3のリメイクだけはちゃんとしたクオリティで安心しました。

細かいところは少しずつ不満はあるものの、原作のテイストがきっちりキレイに守られている丁寧なリメイクだったのでやはりこれには感謝。ちゃんとリメイクの形でコンシューマーゲームとして出てくれたことが素直に嬉しい。スマホ移植とかもうガッカリなんですよ...

とはいえ、4の失敗があるからきっともうナンバリング新作は出ないだろうし、外伝を除けばこれが最後の聖剣伝説になってしまうのでは?という不安も個人的にはあります。あと残っている可能性は4のフルリメイク...ないだろうなあ。それだけに今回の3のリメイク以上の聖剣伝説ってもう出ないんじゃないかなあ...と不安に。ま、心配しても仕方ないんですが。

そんなわけで聖剣3をやってみたい!という人には素直にオススメできる良作でした。原作知らない人がやるとどうなんだろう...

聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ - PS4

聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ - PS4

  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: Video Game

聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ - Switch

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  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: Video Game