フロムの高難易度ゲーなんてやるつもりもなかったし、自分にはこういうゲーム向いてないよなーと思ってたんですが、うっかりハマってクリアした話です。
ちなみにSEKIROは発売したての時にPS4版を一度買ったんですが、最初のボスまで到達せずに折れた過去があります。今回は、PC版がセールしてたので改めて購入してクリアまで。やっぱり心は折れかけましたが、長くプレイしているとこのゲーム特有の気持ちよさに気づきはじめ、ある時点を超えた瞬間、覚醒してゲームを楽しめるようになりました。
間違いなく今年一番楽しんだゲームだと思います。作業ゲーも好きだけど、手に汗握るゲームもたまにはいいのだ。
信じられるのは己の腕だけ
このゲームは所謂アクションRPGなんですが、RPGにありがちなレベルがありません。一応簡単な成長要素はあるものの、ボス相手に有利になるようなステータスアップなどの要素はほとんどないため、基本的には自分の腕を上げて戦っていくゲームスタイルです。
ゲーム自体はそこまで長くなくマップも広くは無いですが、ボスがとても強いので、大部分はボスと戦う時間になります。初見でボスを倒せるなんてことはまず無く、まず初見ではほぼ瞬殺。何度も死にながら、敵の攻撃パターンを覚えて、そのパターン各々についての対処を考えて、ひたすら練習していくという感じ。
基本的にはボス戦は1on1となるので、相手の攻撃パターンに対処出来なければ死ぬだけです。つまり、理不尽さは一切なく、死ぬ原因は全て自分の操作にあります。だから、やられてしまっても、「こんなクソボスやってらんねーよ!」となるわけではなく、「すいません自分のミスでした...ごめんなさい」としかならないわけです。「もう一度お願いします!!!」と。
もちろん一部例外はあります。ボス戦以外は1on1にならないことが多く理不尽な敵の配置になることも。そういう場合はあらゆる汚い手を使って倒してしまっても良いと思います。だってこっちはニンジャだからね。
激しい剣戟音!気持ち良すぎるチャンバラ
敵にはHPゲージ(左上)と体幹ゲージ(中央上)があり、体幹ゲージを削りきれば1本取れる(何本か取ると倒せる)。HPがあるうちは体幹ゲージは回復し、HPが少なくなってくると回復しにくくなる仕様。こちらが取れる攻撃手段は、
- HPと体幹両方にダメージを与える通常攻撃
- 体幹に大きくダメージを与える"弾き"(ジャストガード)
- 体幹に大きくダメージを与える"見切り"(突き攻撃回避)
なんですが、これらを臨機応変に利用して少しずつHPと体幹を削っていくというのが基本スタイルです。
自キャラにもHPと体幹ゲージありますが、体幹が無くなると大きなスキが生まれるので無くならないように立ち回る(攻撃やガードをしなければ回復する)のが大事。HPも回復手段がありますが、回復できるのは数回なので、基本的には敵の攻撃は食らわないことが前提。
要は防りに徹するゲームデザインになっているんですが、ガードや弾きをした時になるSEがメチャクチャ格好いいんですよ。基本相手も自分も攻撃を繰り出していきますが、双方にダメージが入ることはほとんどなく、こちらの攻撃は相手にガードされ、相手の攻撃はこちらもガードしていきます。これらが短時間で連続するので、それはもう時代劇さながらです。
勿論、防ってばかりでは時間がかかるので、攻めに転じるタイミングも必要ですが、この守りと攻めのバランスが本当に絶妙過ぎるバランスになっていて、
- 攻撃を欲張ると死ぬ (攻撃できるタイミング、防御に徹するタイミングがあります)
- 守りすぎると死ぬ (ガードすると体幹を僅かに削られますが、蓄積すると...)
読み間違えると死にます。なので敵のリズムに合わせて切り替えていくことが大事になってます。攻撃するときはする。できない時は守る。アクションゲームの基本をきっちり守ることが大事というわけですね。難しいですが、ちゃんと出来ると気持ちいいSEがいっぱいなります。剣戟音が鳴ってるのはちゃんと出来てる証拠。つまりご褒美。
何時間も掛けた死闘の先に
そんなわけなので、ボス戦に文字通り何時間もかかるんですよ。しかも私の場合、連続でやってると左手の小指がなぜかつってくる。変なところに力が入ってた証拠なんでしょうね。ゲームクリアしてからはそういったことは起きてないので、おそらく緊張から来るモノだと思います。
そうやって何時間もかけて倒せた時の達成感は、FF14の高難易度コンテンツクリア時のあの喜びに似たようなものがあります。14風に言うと一人零式みたいな。そして、二週目や再戦した時はものの数分で倒せてしまう。自分の成長を感じられるのもまた良いポイントなんですよね。
このゲーム先に述べたように、"ちゃんと戦えていると" 気持ちいい剣戟音がずっと鳴りっぱなしなんですよ。画面はカッコイイし、音もカッコイイし、操作をちゃんとできている自分もカッコイイ。だから、一度クリアしたコンテンツでもなぜか再戦するか...ともう一度挑みたくなる中毒性があります。
それと、各ボスの初回撃破時の動画残しておくのがオススメ。後から見返すと、めちゃくちゃ動きがぎこちなくて楽しいです。私の場合は、終盤の方まで「弾き」と「見切り」が全然出来ず、その両方が出来ないと倒せないボスとかが出てくるので、結局身につけたんですがそれまでのボス戦の動画見返すと見切りできる"チャンス"を逃して逃げに専念したりしてて成長を感じられました。
ちなみに、私の初回クリア時間は45時間。長くもなく短くも無くちょうど良いRPGのバランスになっているかなと思います。現在2週目が終わって、64時間。まだ倒してないボスもいるのでもうちょっと続けそう。
どうしてもバトルのことばっかり語ってしまいますが、魑魅魍魎蔓延る戦国日本の世界観や、和風のテイストのある映画風の音楽、妙にはまっているキャラ達のボイスも素晴らしいですよ。
まぼろしお蝶(CV.宮寺智子さん)に倒されて「まだまだ仔犬よ...」って言われ続けるのです。
プレイダイジェスト
クリア者向け。「わかるな〜」と思ってもらえば。所謂不死断ちENDです。
- うわばみの重蔵が4時間かけてもどうしても倒せず、投げそうになる
- 世界の鬼庭にあかぬもんと言われ続け、まぼろしお蝶に仔犬と呼ばれ続ける
- 火牛きらい
- 弦ちゃん対戦中にこのゲームは守るだけじゃ倒せないんだ...と気づく。攻めを覚える
- 時間掛かったけど弦ちゃんにこのゲームの基本をたたき込まれた
- シラフジお前絶対許さんからな。零距離射撃やめろ
- 猿
- また猿
- いい加減にしろ猿
- 梟の薬禁止にかなり悩まされるが、あれは攻撃を欲張るなというメッセージ
- 葦名七本槍はクソ
- ラストは8時間ぐらいかかったけど、終わってみれば一番楽しいボスだった
おまけ。
人のSEKIROで、「まだまだ仔犬よ...」と何度もDEATH見るのは正直、見てる方は酒がうまい
— すかい (@skyriser) May 13, 2021
5月の私は他人のSEKIROプレイ見て笑ってたらしい。自分がやることになってヒイヒイ言うのをまだ知らない。