Trance Shift 8 - Notes

クルマと温泉とキャンプとゲームと登山、たまにDTM。

登山者憧れの聖地へ 槍ヶ岳

登山を初めて3年。登山者憧れの日本の山の聖地、槍ヶ岳に登ってきました。

Rise

日本のマッターホルンという異名を持つ山で、標高も3180Mと日本で5番目(というか富士山を除けばほぼトップクラス)。槍の穂先のような独特なシルエットが美しい、人気の山です。そう、人気のハズだったんですが、GW明けの5月(残雪期)ということもあってか、ほとんど人いませんでした。夏はすごい人らしいんですけどね...(行列ができるとかなんとか

行程は上高地出発の2泊3日。往復約40kmとかなり長いコースですが、槍を登る中ではいちばんメジャーかつやさしい(と言われている)コースです。

  • Day 1: 上高地まで車とバスを乗り継ぎ、10kmぐらい平地移動して300Mぐらい登って1800Mの小屋で1泊)
  • Day 2: 3000Mの小屋まで一気に上り、山頂を往復して1泊
  • Day 3: 3000Mの小屋から一気に降りて、10kmぐらい平地移動して上高地に戻る

という行程です。心拍的にはひたすら登る2日目が一番キツいです。でも連日の疲れで足や肩が痛くなってくる3日目が個人的にはキツかった。なおまだ残雪期なので吹雪くと普通にガチで冬山です。装備はしっかり確認を。

yamap.com

1日目: 上高地 -> 槍沢ロッジ (1泊)

1日目は車で沢渡までいって、バスに乗り換えて上高地から遊歩道をひたすら歩いて槍沢ロッジ。上高地にはマイカーが乗り入れられないので、沢渡駐車場という手前の駐車場に停めてから、バスで上高地へ移動します。GWの後なのか上高地はガラガラ。いつもは人でごった返すんでしょうけど、朝ちょっと早めということもあって、人全くいなかったですね...上高地から横尾あたりまでは穂高岳をぐるっと迂回する平坦なルート。登山装備不要で普段着で歩いてる人もちらほらいるルートです。といっても横尾まで来る人はあんまりいないですが。

途中、徳沢で食べたソフトクリーム。上高地名物らしい。 お猿さんもいました。カワイイ!

横尾から先は登山ルートになり、まだ残雪が残ってます。気温が高くアイゼンは不要ですが、ところどころ滑るのであっても良かったかも。300Mぐらい登って槍沢ロッジで一泊です。なお、お風呂に入れました。GW開けということもあって、宿泊は20人ほど。お風呂もありましたが人が少なくとても快適でした。

ちなみに望遠鏡が設置してあって槍の穂先が見えました。ちょうど登ってる人がいて人の姿が確認できる...!しかしここからみた穂先はあまりに遠くにあるのでほんとにあそこまで行くのか...?という気持ちで寝ました。(めちゃくちゃ不安でしたしね...

2日目: 槍沢ロッジ -> 槍ヶ岳山荘 -> 槍ヶ岳山頂 -> 槍ヶ岳山荘 (1泊)

2日目は本格的に上り。槍沢ロッジでたっぷり休息をとったあと、槍ヶ岳山荘まで一気に上ります。この日も快晴で結構気温が高かったので、アイゼンは使わずストックのみで上り。でもアイゼンあったほうが楽だったかもしれませんね。槍沢から上は雪に覆われているので歩行には注意。また雪崩の跡もあるので、天候や気温によってはルートに注意ですね。山荘の方が ルートになる目印を置いてくれているのでとてもありがたい。基本的に登りはこの旗のそばを歩いていく形になります。

まだまだ高所慣れしていない体なので2400M付近から上は本当にゆっくり。とにかく止まらず、少しでもいいから登るってことだけを心がけてなんとか山荘に到着。「長いけど、登ってればいつか着くから」とアドバイスを貰っていたのが本当に心強かった。最後の200Mの急登はかなり応えましたね...

山荘で少し休憩してからは荷物をデポして山頂へ。山頂までは特に難しいところはないんですが、氷が張り付いてるのでアイゼン + ピッケルは必須。3000Mを超えてるのでかなりゆっくりペースでしたがなんとか登頂できました。夏場と違って待ち時間ゼロでしたしね。(というか他に登山者1人ぐらいしかいなかった

増していく高度感(既に3000M超え)

最後の梯子を超えて山頂へ。

頂上を満喫したらあとは降りるのみ。でも、これだけ人気の山なのに人いないの異次元すぎて怖いなって思いました。(いつもすごい人がいる写真しか見てなかったので...) 梯子があるのでらくちんです。下りルートに嫌な氷が張り付いてるのでところどころ登り側のルートを使って降りました。オフシーズンは最高!

ちなみに槍ヶ岳山荘ではビールとGOKURIが半額でした。3000Mの小屋でビールが250円は神だと思いませんか!(賞味期限切れ)

Fall

そして夕暮れ。また、日->月だったおかげか、槍ヶ岳山荘でも宿泊者は10人程度でした。とても快適...この日はぐっすり寝れた気がします。(前日はあんまり寝れなかった

持ってきた一脚でちょっとだけ夜も撮影しましたが、松本方面の光害が結構酷いので正直地元で星見てる方がキレイかなって思ってしまった...

3日目: 槍ヶ岳山荘 -> 上高地

3日目は1日目と2日目の工程を一気に戻ります。距離が長い!けど、下りは雪があればスイスイです。

Rise

ご来光。ちょっと起きるの遅くて気がついたらもう上がってた。さて、3日目はひたすら降りて帰るだけです。

とてもいいゲレンデ(?)だったのでお尻で滑って降りました。スピードが出すぎないように気をつける必要がありますが、これは楽しい。行きはババ平から5時間かかりましたが、帰りは1時間半!高度が2400Mあたりを下回ってからは呼吸がメチャクチャ楽になって普段どおりのパワーが出せるようになるので、そこも大きかったと思います。

ちなみにFitbitの心拍データを振り返ってみると、

高度3000M付近にいた、日曜日のお昼以降はずっと心拍が上がりっぱなしです。平均で90BPMぐらい。平地だと70とかなので、いかに空気が薄いかという話ですね。小屋で階段上り下りするだけでちょっと息上がるのびっくりです...

横尾まで折りきったらあとは遊歩道を歩くだけですが、3日間のダメージが蓄積されているので、ここはゆっくり。

そしてゴールです。最後は下りの最中に左膝をどこかにぶつけてしまったらしく、ちょっと引きずり気味でした。

2日ぶりの文明は最高だな、と思うのでした。

まとめ

ひとまず山登りの目標だった、3000Mを超える山に行く!というのは槍ヶ岳に登頂することで目標を達成したので、一旦クリアということになります。山登りを初めて3年ですが、まさか槍ヶ岳が初3000M超えになるとは。あんなところ絶対ムリだよなーと思っていたのにチャレンジする機会が回ってくるので、何があるかわからないもんです。

ただ、ざっくり振り返ってみると、2400Mを超えてからの高所順応がまだまだ慣れてないのもありますし、ゆったりペースでまた修行していきたい感じですね。とりあえず、しばらくはこれ以上の山には行かないと思うので、ホームフィールドである八ヶ岳で修行をしていこうと思います。とはいえ、今年は山よりキャンプをする!というのが目標なのでどうなるか、ですね。

ちなみにカメラのレンズは今回軽量化のために魚眼オンリーにしてみたんですが、余計なものが写り込んでしまって没にしたものが結構あったのでやはり標準ズーム(12-100/4)を持ち込んだほうが良さそうです。カメラの重量と積載は結構改善の余地がある(今のスタイルでは肩がいたすぎる)のでザックを改造してみようかな。という感じ。チェストバッグも便利なんですけど、カメラいれない時は邪魔なだけですしね