NEX-7のリーズナブルなレンズ交換システムを考えるという記事を前回書いたのですが、とにかくリーズナブル!みたいなエントリになってしまったのでもうちょっと現実に近い、本格撮影を視野に入れて考えてみます。予算は一旦リーズナブルという縛りを外してみます。
本格撮影といっても撮影会とかの趣味のレベルであって、仕事で使えるようなレベルのものではありません。あくまで、自己満足の領域において、です。(一応お断り)
なお前回と同様、考察はEマウントに限定します。写りだけを考えるならマウントアダプタを使うのも楽しいですが、どうしても使いたいレンズがあるというわけでもなく、趣味性が高いと思うので。
ちなみに現在所持しているレンズは以下の通り。
- E 18-55mm F3.5-5.6 (27-82相当)
- E 55-210mm F4.5-6.3 (82-315相当)
- SIGMA 30mm F2.8 DN (50相当)
よく使う画角
まずは画角から絞りますよ。
- 最もよく使う画角は35mm換算で28mm付近 (APS-Cなら18mm付近)
- 昼間は風景写真が多く、やはり使う画角は30mm前後が多い
- 昼間は物撮りもするので標準画角(50mm)、中望遠(90mm)ぐらいも使う
- 望遠(200mm超)は滅多に利用しない (星撮りする時ぐらい)
- 超広角 特に20mm以下は使ったことがない (使っては見たい)
普段は24-30mmの超広角/広角、50mm、90mmぐらいがカバーできるといいですね。なので24-90mmがカバーできる標準ズームレンズが1本、24mm以下の超広角レンズが1本あればよさそうです。そうした場合、現状のE 18-55mmだと少し狭いし、90mmを扱うのにE 55-210mmを持ち出すのはちょっとつらいですね。ちなみに今はE 18-55mmの18mm(27mm相当)を使うことが一番多いです。
バイクツーリングから考えるコンビネーション
バイクに乗る時はとにかくサイズがものいう世界なので、今まではSIGMAの30mm(50mm相当) F2.8の1本のみを持ち歩いて撮影することが多かったですが、もうちょっと寄れたら、もうちょっと画角が広かったら...という場面は結構多かったです。近場のツーリングであれば別に50mm一本でもいいぐらいなんですけど、遠出した時はやっぱり色んな画角を試したいですよね。去年広島行ったときなんかは特に。
幸いにして今年はカメラバッグを安いながらも小さいものを入手したので、機材は多少なら運べてしまうという利点があります。ただ、それでもそれなりにはかさばるのでせいぜいレンズ2本というところ。特にキャンプツーを考えれば三脚も必要になりますからね。
特に今年はバイクで北海道ツーリングを予定しているので、超広角が抑えられるレンズは1本は絶対に持っておきたいのです。とういうことは必然的にもう一本は標準ズームということになります。理想で言えばこんな感じ。
- 24mm以下をカバーできるズームレンズ
- 24mm以上90mm以下をカバーできる標準ズームレンズ
私の中では24mmは超広角の領域なんですが下が28mmだと微妙に足りないことがあるんですね。できれば、ですが標準ズームで下が24mm出せるとベストなのです。
バイク旅では三脚は持って行きますがコンパクトなものに限定されますし、望遠は使い所がなさそうです。
クルマでのドライブから考えるコンビネーション
冬場や夜間はこちらが主体、かつ撮影会なんかは必然的にこちらになりますが、クルマの場合。持てる機材はほぼ全機材を持ち歩けますからレンズがいくら大きかろうと持てます。とはいえ、カメラ本体はNEX-7から変えたくはないので、NEXに似合わないような不恰好なレンズは避けたいものです。
そして、室内ならともかく、外出時はあまりレンズ交換をしたくないので、レンズの本数をやたら増やすというのはあまりよろしくないことです。家にたくさんレンズをコレクションして、今日はこれとこれみたいなセレクトをして楽しむのも手ではありますが、そういう使い方はしないですし。というわけで、基本的にはツーリングで考えたレンズラインナップに足りない構成のレンズを加える形で考えて見たいと思います...
と、いっても撮影したいものは上のレンズ群があればほぼすべてカバー可能で、足りないのは画角で考察した望遠のみです。まとめるとこんな感じですね。
- 24mm以下をカバーできるズームレンズ
- 24mm以上90mm以下をカバーできる標準ズームレンズ
- 150-300mm付近をカバーできる望遠ズームレンズ
普段使いとしては標準ズームを利用し、迫力ある風景を狙う、寄りたい場合に超広角、星雲を狙う、圧縮効果を狙う場合に望遠、という使い分けですかね。
そして、300mm以上はあってもきっと使いません。モータースポーツなんかを狙う時に欲しくなるかもですがその予定はないですし、せいぜいポタ赤の限界に挑戦する時ぐらいだと思うので。
単焦点は必要か
さて、ここまでの考察だとズームが正義みたいになってますが、利便性のみを考えるとやはりズームは便利なのです。単焦点を考えた時にメリットとなる点は以下でしょうか。
- ズームレンズに比べてF値が低いものが多い
- 一本の値段が比較的安い
- 色乗りやボケ味等個性的なレンズが多い
- ズームレンズに比べてコンパクト
まぁ他にもあると思いますが、私の場合は趣味性の高いレンズというイメージ。F値が明るいのがやはりプラスになりますが、ズームを使うという点においてはF値絶対主義ではなくF4あれば十分に活用できるという感覚はあります。なのでまずはズームを揃えてから足して行くのがいいかな?という感じです。
ちなみにとてもメリットになるのはなんといってもコンパクトということろで、手持ち唯一の単焦点Σ 30mm F2.8は小さいのに加えて明るく、しかも解像度が良いのでツーリングなんかにはよく使ってます。バッグにもぽんって入るサイズですしね。
というわけで今回は一度パスしてみますよ。あ、前回もそうだったけど。
どれを選ぶか
とはいえですよ! 実は標準ズームで24mmをカバーできるレンズは現状1つしかありません。
SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS※Eマウント用レンズ(ソニー ミラーレス一眼用) SEL1670Z
- 出版社/メーカー: ソニー
- メディア: エレクトロニクス
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このレンズ、前回も紹介しましたが大変使いやすい24-105mm相当のF4通しです。値段は72kちょいからで、少々値段は張りますが解像度感はとてもよく、キットレンズのE18-55mmが霞むほど(というか完全にリプレースしても良い) フォトヨドバシの実写レポートなんか見たらびっくりしますね。
加えて、レンズのフィルター径も55mmと小さめで普段使いのレンズとしても問題ないコンパクトさ。18-55mmだと27-82mm相当だったので画角はちょうど欲しい24mmと90mm付近を一本で内包できますね。
で、これと組み合わせると使い勝手が良いのがこれ。
ソニー ズームレンズ E 10-18mm F4 OSS SEL1018
- 出版社/メーカー: ソニー
- 発売日: 2012/11/30
- メディア: エレクトロニクス
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前回も紹介しましたがこちらもF4通しのズームで、画角は15-27mm相当になります。普段は上のE 16-70mm F4、超広角で狙う場合はE 10-18mm F4という使い分けができるとかなり良いコンビネーションですね。前回は単焦点の組み合わせも考えましたが、16-70mmと組み合わせた時に若干クロスしている領域があるズーム同士というのはとても扱いやすいと思うのです。どっちのレンズでも好きな画角である24-27mm使えるってことですから。
というわけで、この二つを揃えてしまうとかなり不自由しないレンズ交換システムが完成しそうです。望遠は現状持っているE 55-210mm F4.5-6.3を当てれば十分ですしね。前回のエントリに従うととにかく節約して、リーズナブルに全画角を揃えるという感じだったのですが、より普段の使い勝手を考えて行くと多少コストをかけてもいいものを揃える、と言った方が結果的に今年のフォトライフを楽しめそうです。
画角は結果的にこうなります。
- E 10-18mm F4 (15-27相当)
- E 16-70mm F4 (24-105相当)
- E 55-210mm F4.5-6.3 (82-315相当)
こちらはサブ。たぶんE 18-55mmは使わない気がします。30mmはコンパクト重視の時に。
- E 18-55mm F3.5-5.6 (27-82相当)
- SIGMA 30mm F2.8 DN (50相当)
最大の懸念点は予算なんです...けど…ね。