Trance Shift 8 - Notes

クルマと温泉とキャンプとゲームと登山、たまにDTM。

最高のリスニング環境を求めてRME ADI-2 DAC FSを導入した

すっかりアウトドアからインドア派に転向してしまっていますが、まあこのご時世なのでね...移動自粛も緩和されているしボチボチ、元の生活に近づけて行けそうではありますが、この先数年は以前と比較するとまだまだ家にいる時間は長くなりそうなので、家の物に投資してみては?ということで予てから気になっていたDACをIYH。

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ものすごい額の買い物になりましたが、非常に満足です。

アナログミキサーからの脱却

我が家のオーディオ事情は割と構チープでして、

  • PC: オーディオI/F: NI KOMPLETE AUDIO 6 => アナログミキサー: MACKIE MIX8 => モニター: ADAM A3X / AKG K712 PRO
  • PS4: Optical SPDIF => 激安中華DAC => アナログミキサー: MACKIE MIX8 => モニター: ADAM A3X / AKG K712 PRO
  • Switch: HDMI経由でディスプレイ入力 => ヘッドホン端子 => アナログミキサー: MACKIE MIX8 => モニター: ADAM A3X / AKG K712 PRO

というまあなんともアナログな感じのリスニング環境だったんですが、アナログミキサーはガリガリになるし、中華DACは音が痩せるし、ディスプレイのDACなんかまあ解像度がボケボケだったわけですが、まあ別にゲームぐらいならいいかな、と思っていたのです。

ところが、ずっと家にいると仕事中も音楽を聞く機会が増えてくるしだんだんガリガリのアナログミキサーに腹が立ってくるし...というわけで、じゃあいっそいい加減良いインターフェース買うか!というところに、ちょうど以前から気になっていたADI2-DACのSTAY HOME支援プロジェクト が飛び込んできたわけなので、サクッとIYHしました。安くても約13万。オーディオインターフェースに掛けた値段だと今までの人生で最高額なんじゃないかな...

アナログ入力との決別

ADI-2 DAC FS買うにあたって最大の懸念点だったのが、DAC専用機だということ。ADCがないので、つまりいつもぼいちゃとかで使っているマイクなどの入力端子がありません...だったのですが、これは別に今のインターフェースをそのまま残すことであっさり解決。つまり、

  • 入力専用IF: NI KOMPLETE AUDIO 6
  • 出力専用IF: RME ADI-2 DAC FS

と使い分けると。KOMPLETE AUDIO 6はまあ激安IFというわけではないので一応そこそこの音質にはなるし、Web会議やDiscord程度でSM58つなぐぐらいなら十分だろう!ということにしました。入力インターフェース必要だと上位機種のADI-2になってしまうし、あっちはお安くなってないのでやっぱり20万近くしますしね...

なおDTMとかいう奴に関しては私はそもそも今ソフトウェア音源しか持ってないし、どうしてもADCが必要になるなら別途レコーダー買うだとかすれば十分でしょ。ということにしました。演奏録ったりする人とかだとそうはいかないんでしょうけどね...

雑なノイズに別れを告げられる抜群の解像度

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そんな高級DACのADI-2くんなのですが、やはり魅力は出音。DACに至る回路は全てがデジタル処理なので、妙なノイズが乗りません。これ、ちょっと衝撃的だったんですが、ボリュームさえもデジタルなんですよ。普通はボリュームってアナログじゃないですか。つまり、DACでアナログ変換した回路の出力変えてることが多いと思うんですが、こいつはデジタルなので、ボリュームを上下するとDACへの入力ソースそのものが変わります。

デジタル処理だとビット深度は決まっているので、入力が小さすぎると解像度が低くなっちゃうんですが、その問題に対しては、デジタルボリュームであまり入力を落とさないようにして、アナログ出力回路の切り替えコンビネーションで行ってます。例えば回路は -18.0dbと-12.0dbで切り替わるんですがその数値を上げると、

設定ボリューム デジタル入力ピーク(DACへの入力デジタル強度) アナログ出力回路
-18.5db(弱) -1.0db (強) -5dBu (弱)
-18.0db -6.0db (弱) +1dBu (中)
-15.0db -3.0db (中) +1dBu (中)
-12.5db -1.0db (強) +1dBu (中)
-12.0db(強) -6.0db (弱) +7dBu (強)

みたいな感じ。ちょっと数値は雑に書いてますが、ボリュームの設定通りに自然に聞こえるよう調整されてます。(アナログ回路が切り替わる時に本体からカチッって音がします) お高いインターフェースだとこういう芸当当たり前なのかもしれないですが、今までに見たこと無いタイプだったのでこりゃすげぇ...と 。

DACの前面にはヘッドホン端子が2つ。そして、背面にはRCAとXLRの出力回路があるので、ここにモニタースピーカーを直結すればDACから直接出力できてハッピーです。私の場合はXLRケーブルで直接A3Xに挿してます。ケーブルもスッキリしていい。

コンパクトでカッコいい本体!

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RMSのインターフェースってなんかとりあえず青くて、いつまで立っても古風って雑なイメージだったんですが、こいつはコンパクトでカッコいいです。黒一色で余計なスイッチがない。音楽を作る人用のオーディオIFというより、音楽を聞く人用のリスニングギアとしてフォーカスされて設計されているので、高級ステレオのようなシンプルさがあってとても良いんですよ。

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前面にIPSディスプレイ!ついつい見てしまう滑らかなスペアナ

そして極めつけがこのスペアナ。RMEさんさすが。わかってる。出音と同時に滑らかに動くし、音が出てない場合は完全にメーターがゼロになってぴったりノイズがゼロになるので非常に気持ちいい。昔初めて買ったスピーカーなんか電源入れるだけで"サー..."ってノイズが流れたもんですが今やそんなものないですからね。

それから、リモコンがついてます。これ別にいらんだろうと思ったんですが、むちゃくちゃ便利なんですよ。後述しますが、PC(USB)からゲーム機(SPDIF)にすぐ切り替えられる。まあ本体触っても別にいいんですが、PCのソフトでごちゃごちゃ弄くらなくていいのでめちゃくちゃ楽なんですよ。

ゲーム機もDAC経由で良い音

ADI-2 DAC FSはDACに的を絞ったモデルで、ADCの機能は親分であるADI-2のみに搭載されてます。つまりアナログ入力がない。でも、デジタル入力はあるんですよ。つまり、PC以外のゲーム機からの入力はこのデジタル入力を使ってやればADI-2 DACでDACが掛けられるわけです。しかもこいつのいいところは、PCが無くても動作すること。つまり、単体のDACとして使えるわけです!

我が家で現在活躍中のゲーム機は2台あって、PS4とSwictchなんですが、ADI-2 DACには同軸、光の両方のSPDIF入力端子が備わっているので、

  • 光SPDIF <= PS4から直接入力
  • 同軸SPDIF <= SwitchからMini USB DACを経由して同軸で入力

という感じにしました。Switchにはデジタル出力がないんですが、USB-DACを利用すればデジタル出力ができます。これ、使ってます。

たいていのインターフェースってデジタル入力しようと思った時に手でクロックソースを外部にしないといけなかったりするんですが、ADI-2 DACその辺めちゃくちゃ優秀で、リモコンで1発で切り替えてくれます。

また、基本的には、

  • USB
  • Coax (光)
  • Coax (同軸)

の3つは選択式なんですが、USB + Rec(Coax-*)というモードもあり、その場合PC側で入力を受け取ることもできます。この場合、インターフェースとしては2IN/2OUTとして動作するので、例えばDiscordで話しながらゲーム機の音を聞く。なんてこともできます。