先日の朝霧高原 星景撮影会や他の撮影会での写真もそうですが、一見すると「キレイ」な写真なんですがなーんだか魅力が物足りないことがあって、なぜだろうと思案した結果、ストレート現像してるからなんでは?という結論に至り。
本来センサーが持っていたはずの情報を引き出す
天文写真というジャンルは「肉眼で見えない物」を撮影する特殊な領域なので、一見「目にみえない何か」がカメラのセンサーに写り込んでいるケースもあると思うんですね。天体撮影や遠方旅行等の場合、なかなか同じ写真は二度とは撮れないので私はRAWで撮影することが多いのですが、後から現像処理をする場合も当時カメラに記録された生の情報が家の現像処理時に完全に再現できるため、レタッチをやり直してみることに。そしたら写真が化けた。
ちなみに元の写真(現像前)はこーんな感じです。
天の川も…
これって昔の写真もひょっとして面白いことになるかな?ということで以前、濁河温泉(標高1800m)で撮影した天の川を再現像。元データがJPEGだったのでちょっとノイジーですが面白いことに。
元のデータはこんな感じ。確かに星は多いですけど加工してみたほうが星が多いですよね。
これ要は目に見えない程暗い星がセンサーに実は映りこんでるんですが、ストレートに現像してしまうと背景の黒と区別がつかないぐらい暗く見えちゃう(もしくは消えてしまう)ので、少し加工して輝度を持ち上げてやることでそれらを目に見える形にしちゃおうというわけですね。
だから天体撮影した後は「あーこの写真面白くないや」と失敗した写真をどんどん消すとかじゃなくて「この写真に何か移りこんでいるかもしれない」と期待して現像を頑張ってみるのもいいかなと改めて考えなおしたのでした。